6月は学級崩壊の危機⁈原因と対策を解説

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学校

「魔の6月」という言葉を知っていますか?

学校現場では6月は「魔の6月」と言われ、学級崩壊が起きやすい時期とされています。

学級崩壊とはどんなもので、何が原因なのか、そしてどのような対策がされているのか解説します。

教員歴18年、小学生の親として5年、いろいろ経験しました

学級崩壊とは

学級崩壊とは、「学級内で様々な問題行動が起き、学級が機能していない状態」のことです。

「学級がうまく機能しない状況」とは,「子どもたちが教室内で勝手な行動をして教師の指導に従わず,授業が成立しないなど,集団教育という学校の機能が成立しない学級の状態が一定期間継続し,学級担任による通常の手法では問題解決ができない状態に立ち至っている場合」を指してい
ます。

『学級経営の充実に関する調査研究』(中間まとめ)の概要 文部科学省

「正常な学習活動ができなくなった学級」いわゆる「学級崩壊」とは、小学校において、学級全体が、一定期間(1カ月)以上、集団として授業規律を失い、正常な学習活動ができない状況にあるもの。

平成 28 年度神奈川県児童・生徒の問題行動等調査(公立小・中学校版)実施要項より

では、具体的にはどのような状態なのか、例をいくつか紹介します。

  • 授業中の私語が止まらずに、先生がその注意ばかりで授業が進まない
  • 授業中に何人かの児童が立ち歩いたり、授業とは関係のないことをしている
  • 休み時間などではすぐに喧嘩が起き、解決にも時間がかかる。
  • 最初は数人が授業に参加していない状態だったが、それがどんどん広がり、学級の半分以上が授業に参加しなくなる。さらにその割合はさらに増えていく。

「学級崩壊」という言葉は、1990年代ころにマスコミで取り上げられ、知られるようになりました。

私自身、小学校5年生の時に学級崩壊を経験しました。教師になってからは、自身の学級でも崩壊手前まで進みましたし、他の学級で担任が辞めていくのを見ました。

学級崩壊はテレビの中だけの話ではなく、身近に存在するのです。

学級崩壊の原因とは

そもそも学級崩壊はどうして起きてしまうの?

では、学級崩壊の原因を探っていきましょう。

「学級がうまく機能しない状況」の要因としては,学級担任の指導力不足の問題や学校の対応の問題,子どもの生活や人間関係の変化及び家庭・地域社会の教育力の低下等が考えられます。

『学級経営の充実に関する調査研究』(中間まとめ)の概要 文部科学省

文科省ではこのように原因を挙げています。一つずつ考えてみましょう。

担任の力不足

「若い先生は学級崩壊しやすいんじゃない?」

たしかに若い先生は経験不足から、子どもの対応がうまくいかずに学級が崩れやすいという傾向はあります。

しかし、今ではベテランの先生の学級でも崩壊は起きると言われているのです。

担任の先生の力不足だけが原因とは言えませんが、その傾向にある先生には次のような特徴があると考えられます。

〇〇すぎる先生

「優しすぎる先生」「厳しすぎる先生」など、極端な先生の学級の子どもは、先生から離れていってしまいます。

優しすぎて子どもたちを𠮟れないようでは、ルールを守れない子どもが増えていくのは当然といえば当然です

厳しすぎる先生の元では、一見授業は成り立って学級が機能しているようですが、その先生の目の届かないところでは問題行動を起こすようになります。

優しいけど厳しさもあり、しっかり叱ってくれる先生

厳しいけど優しさもあり、がんばりしっかり認めてくれる先生

偏ることなく、毅然とした態度をもちながらも、子ども一人ひとりに寄り添える先生は、子どもの信頼を得られるでしょう。

新しく赴任してきた先生

公立の小学校の教員は数年ごとに学校を異動するものです。

異動したばかりの先生の学級は荒れることあります。

というのも、学校ごとに細かなルールや習慣などは違うもの。異動してきた先生は、そこがよくわからないまま指導をしていると、子どもとの間に認識のズレが生まれてしまいます。

特に、中学年・高学年になってくると、「自分たちの方が学校を知っている」という間違った認識で先生を下に見てしまうことがあるのです。

さらに採用されて1年目の先生は、学校のことも教員という仕事のことも知らないことばかりなので、周りの助けがないと厳しい状況になってしまいます。

学校の対応

担任の先生一人に学級を丸投げするのは危険です。

私は、学級崩壊してしまったケースと、学級崩壊寸前で持ち直したケースのどちらも見てきています。

その違いは「学校の対応」

学級崩壊してしまったケースは、学級が崩れかけていると周りも知りながら、適切なサポートがありませんでした。そうしているうちに、担任は調子を崩してしまい最終的には退職してしまいました。

寸前で持ち直したケースは、学級が崩れかけた4月後半の時点ですでに学校として最大限のサポートをしました。その後何度も危機はありましたが、3月末まで担任が受け持つことができました。

もしも、自分の子どもの学級の様子がおかしいと感じたら、他の先生がどのくらい関わっているのかを聞いてみるといいでしょう。

また、学校で何か問題が起きたときに、担任一人で対応していないということが分かると、その学校は対応力があるといえそうです。

子どもの生活・人間関係の変化

時代とともに変化はあるものですが、新型コロナウイルスをきっかけにさらに大きく変化しました。

新型コロナウイルスが流行してからは、不登校の子どもも増加。友達と触れ合う活動も制限され、マスクで表情は隠され、うまく人間関係をつくれない状況となりました。

また、スマートフォンを早くから持つ子も多く、SNSによる問題も増えています。

このような背景も学級崩壊の原因の一つに。

家庭・地域社会の教育力の低下

あいさつや言葉づかい、基本的な生活習慣を身に付けるのは家庭です。

親の忙しさゆえに、スマホやタブレットの時間が増えていることはないでしょうか。また、地域との関わりも薄くなってきた現在は、あいさつなどの習慣も身に付きにくくなっています。

あいさつや言葉づかいは、人間関係をつくっていくうえで重要です。ここが薄いことで、周りとうまく関係をつくれない子どもが増えていってしまっています。

親ができること

学級崩壊してしまったら、親としてはどうしたらいいの?

家庭でできることもあります。実際に学級崩壊を経験した小学生の子どもをもつママの話から考えてみましょう。

<小学校2年生男の子のママ>

 2年生になってから、学校でのいやだったことの話が増えました。初めは「だいじょうぶだよ」「それは困ったね」などと軽く話していましたが、その頻度は増えて泣きながら帰ってくる日も。学習参観に行くと、多くの男子が私語をしたり立ち歩いていたりしていて驚きました。ようやくまずいと思い、子どもの話にはなるべく共感するようにしました。また、あまりにもひどい相手には、先生に相談した後、直接相手の親御さんに手紙を書いて先生に渡してもらいました。

<小学校3年生女の子のママ>

授業中にうるさい子がたくさんいると話すようになりました。他のお母さんに聞いても、同じようなことを言っているとのことでした。うちの子どもは先生のことが好きだと言うので、親としては先生の悪口などは絶対に言わないようにしました。他の先生も入るようになったようで、だんだんと落ち着いたようです。

学級崩壊になると、子どもたちの学力はもちろん、心の影響も心配です。しかし学校のこととなると、親としては手が出しにくいという状況だと思います。

家庭では次のようなことを意識してみるといいでしょう。

  • 子どもの話を共感的に受け止める
  • 担任の先生の悪口は言わない
  • 学級の状況を先生に直接聞くときは、親として協力できることも併せて聞く(学校と保護者とのコミュニケーションを深める)
  • 周りの保護者とも連携できるような関係をつくる
  • 自分の子どもに「いじめに加担しない」「周りに流されない」と話をする

子どもに寄り添いながらも、周りとの良好なコミュニケーションに努めましょう

学校の対策

学校ではどんな対策をしているの?

学校では、学級崩壊を起こさないため・起きた時のためにどのような対策をとっているのでしょうか。

学級崩壊を起こさないために

最近では、学級経営に力を入れている学校も増えました。

  • 学級経営の研修を4月の初めに行っている
  • 児童アンケート(QUなど)を行って、子どもたちの現状を把握する
  • 生徒指導主任などを中心に、日々の学級の様子を全体で把握する
  • 問題行動等があった時には、担任一人で対応しない

事前の対策として、学校でもできる限りのことを行っています。それでも起きてしまうのが学級崩壊です。

学級崩壊が起きてしまったら

学級崩壊の起きる兆候はいろいろあります。

  • 教室内のロッカーや掲示物などが乱れる
  • 言葉づかいが乱暴になる
  • けんかが増える
  • 授業中の私語が増える
  • 先生に対して反発する
  • 先生に注意されても、平気な表情の子が増える

兆候が増えてきたときには、まずは状況把握が大事です。そのうえで、どのような対応をしていくのがよいのか、複数の先生で考えます。さらに、その対応には担任一人ではなく、複数の先生で関わるのが得策です。

このように、担任一人任せにしていない学校は、信頼できるといえます。

神戸市の学校では、令和5年4月より「学年(チーム)担任制」として、4つのモデル校に導入しています。1つの学級に1人の担任を固定させず、週替わりなどで学年の先生がローテーションを組んで担任する学級を変える制度です。

学校の体制もこれから大きな変化を見せるのではないでしょうか。

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