7月に入ると個人面談を行う学校もあります。

個人面談で何を話したらいいの?
話すことが特にないんだけど…
個人懇談で何を話したらいいか迷う人もいますよね。世間話で終わってしまった…なんてことも。
幼稚園などとは違い、先生と一対一で話す機会が少ないのが小学校。せっかくの機会なので充実した時間にしたいと思いませんか?
ここでは、個人懇談で話すことからマナーまで、元小学校教員が解説していきます。
小学校の個人面談とは

小学校の個人面談は幼稚園などとは少し違うこともあります。個人面談の目的から当日の流れまでを詳しく見ていきましょう。
個人面談の目的
小学校の個人面談は、先生と保護者が子どもについて情報を共有し、よりよく成長していくために話し合う場です。
先生からは学校での様子や学習の課題などが伝えられます。学力テストや生活アンケートなどの結果を踏まえて話が進むことも。
保護者からは家での様子や相談などを話します。子どもは家と学校では違う一面を見せるので、意外に思うこともあるかもしれません。
お互いに情報を共有することで、両者で子どもをサポートしていけるように関係をつくっていくのです。
個人面談の時期
個人面談は多くの学校で年に2回程度行われます。夏休み前後と冬休み前後に設定されていることが多いようです。1回目は全員が対象で、2回目は希望者のみ行うという学校もあります。
1人当たりの時間は10~15分程度。1クラスには最大40人の子どもが在籍しています。そのため、1人当たりの時間は少なく感じる人もいるようです。
個人面談の流れ
多くの学校では次のように個人面談が設定されます。
- 個人面談のお知らせ配布が配布される
- 希望する日にちを学校へ提出する
- 学校で日程調整をしてお便りが配布される
先生によっては、事前にアンケートをとったり、話題にしたい内容を連絡帳で知らせてもらえるようにと連絡があったりします。
アンケートなどがなくでも、特に聞きたいことがある場合は、事前に連絡しておくのがおすすめ。
個人面談で話すこと

個人面談ではどのような話をするといいのでしょうか。大体は先生が話を進めてくれますが、話題にしたいことがある時には、保護者から話すことも必要です。
次の中で気になることがあったらピックアップしておきましょう。
- 健康上のこと
- 家での様子
- 勉強のこと
- 友達とのこと
- 学校での子どもの課題
- 家庭での子どもの課題
時間内にすべての内容を話すことは難しいと思います。事前にまとめておくのがおすすめです。
健康上のこと
健康上で不安なことがある場合は第一優先で話題にしましょう。入学時や進級時に家庭環境等の調査票が配布されると思います。すでにそこに書いた内容は特別に取り上げなくでも大丈夫です。
アレルギー疾患のある場合、状態が良くなったり悪くなったりすることもあります。最初に伝えた状況と変化がある場合には伝えましょう。内容によっては、担任の先生だけでなく養護教諭や栄養教諭にも知らせておく必要があります。
また、天候などによって注意してもらいたいことがあるときも伝えておきましょう。私が担任している時は、日光に弱い子や寒さに弱い子などがいました。学校で配慮してほしいことは確実に伝えておくと安心です。
家での様子
先生から聞かれることもあります。家での様子といってもさまざまですが、困っているところや直したいところなどを含め、次のことを伝えておくといいでしょう。
- 就寝時刻・起床時刻…中には寝不足で学校の学習に集中できない子もいます。
- 帰ってからの過ごし方…帰宅後の友達と関わり方や、メディアばかり使っていないかなど、気になることは話しておきましょう。
- 食事…偏食等がある場合は伝えておくといいです。家では食べないけど学校ではがんばって食べる子もいます。
- 家庭学習…自分から取り組めているか、内容は見合っているか、気になることがあれば相談しましょう。
家庭で困っていることも、学校で改善に向けて働きかけることができます。
勉強のこと
先生から必ず話題がでる内容です。成績のことだけでなく、授業の取組の様子などを聞いておきましょう。次のことは家では分からないので、聞いておくと安心です。
- 授業の準備をしているか…見通しをもち、時間を守って行動できているか分かります。
- 手をあげたり、ノートに考えを書いたりしているか…学習への意欲・積極性が分かります。
- 友達と話し合っているか…共同学習ができているか分かります。
家庭学習を見ているだけでは分からない、子どもの特性を知るチャンスなのでよく聞いておきましょう。
友達とのこと
友達関係は気になるところ。特に低学年は近所の友達としか遊ばないことが多いので、学校での仲の良い友達は分かりにくいです。
休み時間の過ごし方、友達とのトラブルはないかなど、聞いておくと安心ですね。
学校での子どもの課題
こちらも先生から話題にされることが多いです。この話題で大事なのは、課題を聞くだけでなく、家庭と学校で今後どのように支援していくかの方向性を決めること。
もしも担任の先生が課題だけを伝えて終わりのようなら、「家庭では〇〇のようにしていきたいと思いますが、先生はどのように考えられていますか」と質問しましょう。
個人面談は子どもの悪いところを話す会ではありません。子どもをよりよくサポートしていけるように話し合う会です。
家庭での子どもの課題
保護者が感じている子どもの課題についても共有しておきましょう。家庭内のことは基本的には保護者が請け負うこと。しかし、先生に伝えておくことで学校から働きかけることもできるかもしれません。
その時に大事なのは、「〇〇で困っています」で終わらないこと。「なので家では〇〇のようにしています」と家庭で気を付けていることも併せて話しましょう。
「家では〇〇で困っているので、学校でも何とかしてください」など、家庭のことを学校に丸投げするような話し方はNGです。家庭での教育ができない親と思われてしまいます。
あくまでも家庭と学校は協力関係にあることを前提に話し合いましょう。
個人面談で気を付けるべきマナー

最後に個人面談で気を付けたいマナーについて3つお話しします。
- 服装、持ち物を気を付ける
- 時間を守る
- 感情的にならない話し方で
それぞれ気を付けて、気持ちよく参加しましょう。
服装、持ち物に気を付ける
スーツなどをわざわざ着ていく必要はありません。しかし学校(公共の場)で先生と話す場です。Tシャツにジーンズなどはあまりおすすめできません。
仕事の途中で抜けて参加する保護者もいるでしょう。会社の制服などでも構いませんが、作業着などで汚れがついている場合は気を付けるといいと思います。個人面談には他の保護者もたくさん来ているので、悪目立ちするような恰好は避けましょう。
持ち物は特別なものは必要ありません。面談時間や待機場所などが書いてあるお便りをもっていけば大丈夫です。メモをしたい場合は用意するのも構いませんが、1人当たりの面談時間は短いので、メモをする時間はあまりありません。
時間を守る
1日に何人もの保護者が面談をします。学級の人数が多いと、間を空けることなく面談が詰まっていることが多いです。5分遅刻しただけで、その後の面談予定が大きく狂ってしまいます。
もしも遅刻しそうな場合は必ず学校へ連絡しましょう。場合によっては日時が変更になることもあります。
開始時刻を守ることと同様に、終了時刻も守りましょう。次の人も待っています。時間が足りない場合は、後日電話や再面談の設定などをしてもらいましょう。
感情的にならない話し方で
時には先生の話に納得がいかないこともあると思います。しかしそこで感情的になっては良い話合いにはなりません。
子どもの今後のためにも落ち着いて話すことを心がけましょう。納得いかないことも落ち着いて自分の考えや納得いかない理由などを話せば、先生との話し合いもうまくいくと思います。
まとめ
個人面談について話す内容からマナーまで解説しました。個人面談で最も大事な考え方は、「子どもをよりよくサポートしていくための情報共有と話し合いの場」です。
個人懇談を機会に、学校との連携をさらに強めていければ、子どもたちのためになるでしょう。
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